JENESYS2015
日韓青少年による文化・自然・観光資源探訪と
SNSネットワークの共同構築
(特別講義)
①『日本における伝統的食文化の地域性と現代的意義』
椿真智子(東京学芸大学
留学生センター長・地理学分野教授)
2015年12月21日(月)東京学芸大学S403教室
講義内容
日本の近年の「食」「食文化」をめぐる動向を、観光産業やメディアにおける社会的関心の高まりや、ローカルな文化としての重要性を持つ地域性の継承、食のグローバル化・多様化の観点からたどり、さらには世界無形文化遺産に登録された「和食」についての特徴を捉えた。中でも、和食に欠かせない「味噌」を取り上げ、各地域の気候に根ざした多様な地域性や、「味噌」の歴史を日本の食文化の発展とあわせて解説し、最後に海外との関係をふまえ、アジアの一食文化としての「和食」を確認した。
②『日本をもっと知るための一つの提案』
須川英徳(横浜国立大学 都市イノベーション研究院教授)
2015年12月25日(月)横浜国立大学教育文化ホール
講義内容
日韓の相互理解のために求められる知識や考え方を、これまでの歴史を踏まえて解説した。19世紀から20世紀という近代ナショナリズムと帝国主義の時代においては、所属する国の利害関係や対立関係が、一般人の行動に影響を与えていた。しかし、21世紀には、インターネットなどの社会的な変化によって、そうした状態を乗り越え、個人と個人としての関係が求められる。その中で、日韓の相互理解と交流を深めるためには、これまで以上に相手の言語や歴史、文化についてのみならず、自分たちの歴史や文化についても知識を深める必要があることを確認した。
③『日本と韓国の間でもっと互いのことを知るためには』
カン・ハンナ(横浜国立大学大学院 都市イノベーション学府 博士後期1年)
2015年12月25日(月)横浜国立大学教育文化ホール
講義内容
日本でタレント活動をしながらも大学院に留学中で、日本に関する様々な書籍を出版してきた自身の経験に基づく、日韓の相互理解のために実践すべきことを中心に、互いの文化を直接感じ、語り合うことにより固定観念を捨て、相対的に物事を捉える感覚を育む重要性を確認した。