昨年の10ヶ月間の韓国延世大学への留学を振り返ってみたいと思います。
①留学のきっかけ
自分が韓国に留学に行こうと思ったきっかけについて話すと、もともと大学入学当初は、英語の勉強をしっかりして、英語圏に在学中に留学することができれば良いと思っていました。
そんな中、大学では、必修で英語以外の第二外国語の講義を受けなければならず、特に勉強したい英語以外の外国語がなかったので、なんとなく朝鮮語の講義を受けました。初めは、講義の復習程度に週に数時間勉強するだけでしたが、勉強するうちに理解できる韓国語も増え、次第に面白く感じるようになり、言語だけでなく、韓国の歴史や文化などに関心を持つようになりました。
そういった理由もあり、大学1年生の夏には、国際ボランティア学生機構のIESAの夏季国立公州大学短期留学プログラムで韓国に4週間滞在して、韓国語の集中講義を受けたり、韓国文化や歴史について学びました。それまで、自分は外国に行ったことがなく、初めての海外だったのですが、プログラムを通して、初めて体験することや知ることがたくさんあり、まさに自分の視野が広がったように感じました。この夏の体験は、今でも自分にとって宝物のように大事なものです。
その後もIESAの短期留学プログラム(春・夏)に何度か参加したり、ほとんど毎日韓国語の時間をするようになりました。IESAのプログラムの参加者には、韓国留学経験者も多く、そうした人々と触れ合ううちに、いつしか僕も韓国への留学を意識するようになりました。そして、その思いが強まり、ついには大学の交換留学制度を利用した留学を志願し、それが認められ、2014年2月から10か月間、韓国の延世大学に留学することになりました。
②留学での体験
韓国への交換留学は、まず、それまでもお世話になっていたIESAの春季国立公州大学短期留学プログラムに2週間参加してからのスタートとなりました。その後の留学生活に弾みをつけるためにも公州大学で勉強熱心な仲間たちと勉強することが、自分のモチベーションを高めることになるという思いからの参加でした。
交換留学生活では、様々なことを体験しました。大学では、語学堂で留学生用の韓国語の講義を受け、文法・単語だけでなく、正しい文の書き方や慣例、論文の書き方など、さらに深く韓国語について学ぶことができました。2学期目には最高級の6級のクラスの講義を受け、無事に卒業することができました。その他にも、経済の専門科目も一般の学生たちに混じって受けました。また、サークル活動にも参加し、現地の学生たちと交流する機会もたくさんありました。
学外では、韓国観光公社の在韓日本人ネットワークのブログ記者団の活動に参加しました。記者団の活動では、韓国の観光地を都市・地方ともにめぐり、その様子をブログで紹介して、韓国の観光情報を発信していきました。その過程で改めて韓国の魅力を感じることができ、留学中の良い思い出となりました。今後も何らかの形で日韓の観光分野を微力ながら応援していきたいと思います。
その他にも、プサンやテグに旅行に行ったりもしましたし、TOPIK(韓国語能力試験)を受験して、最後には最高級の6級に合格することができました。11月には、留学の成果を試したくて、一時帰国し、留学前は全く歯が立たなかったハングル能力検定試験の2級を受験し、合格することができました。
③留学を終えて
10か月間の韓国への交換留学を終えて、今思うのは、非常にあっという間だったということです。もちろん慣れない海外での長期生活ということもあり、文化や習慣の違いに戸惑うこともありましたが、全体としてみれば、とても楽しく、そして有意義なものだったと思います。
現在、メディアでも報じられているように、日韓関係は必ずしも良好とは言えないかもしれません。しかし、現地で生活してみて、僕個人としては、僕が日本人であることによって、ひどい扱いを受けたということは、ありませんでした。むしろ日本人ということで友好的に接してくれた人々がたくさんいました。こうした経験を通して、国レベルでは、難しいかもしれませんが、まず、民間のレベルから少しでも、日韓の友好を深めることに努めることができるできれば、と思いました。もちろん国レベルでの友好のためにも、お互いの歴史や文化、社会について知ることも重要であり、留学という経験を通して、その重要性を感じ、韓国の歴史や文化を学び、また日本についても学び直しました。また、友好のためには、お互いを理解することから始めなければならず、やはりコミュニケーション能力が大切だと思いっており、そのためにも少しでも多くの人々がお互いの言語の勉強をして交流していければいいと思います。
自分自身は、大学に入る前は、まさか、自分が韓国に留学することになるとは夢にも思っていませんでしたが、留学を終えてみて、海外留学で、自身の視野が広がり、考え方も大きく変わり、留学は、非常に有意義なものだと感じました。この経験から、政府の方針にもあるように、グローバル時代を生きていくためにも、学生時代に積極的に海外に出ていくことをお勧めしたいと思います。
最後に、今回の留学では、多くの方々のお世話になりました。皆さんのおかげで充実した留学生活を送ることができたと思います。また、自分は、留学期間中は、日本学生機構から奨学金を頂きました。この奨学金があったからこそ、留学中も健康に過ごすことができ、勉強に集中することができました。この場を借りて、感謝いたします。ありがとうございました。
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